「外見は恋愛の一次試験。」本誌に寄稿しているヒロN氏の表現には筆者は賛同するが、先日奇妙な光景を目の当たりにした。
私のとなりでお茶をしていたカップルが非常に重い雰囲気の中会話をしていると、彼女が彼氏に対してこんな提案をしたのである。
「もっとV系みたいにしてよ」
決してオシャレとは言えないが、大学に入りたての好青年といった感じの彼氏。困惑した表情を見せたのは当然である。
■なんで付き合ったの？
彼女の身につけているアイテムに視線を注ぐとたしかにV系（ヴィジュアル系）が好きな女の子という感じを受ける。理想の彼氏はV系男子なのかもしれない。だったら、彼氏は彼女の望むタイプの外見からはブレてしまっているだろう。
しかし、付き合っている以上、一次試験は通過した。どういうことだろうか。
全て憶測でしかないが、こんなケースも考えられる。
・ 穏やかなルックスだが、内面はオラオラ
・ 大人しそうなのにめちゃめちゃ面白い
・ 頼りなさそうだが、ピンチを助けてもらったことがある。
要はギャップ。彼女からしたらマイナス要因のルックスではあるが、それを補えるほどのプラス要因が付き合うきっかけになっていたかもしれないということである。
■ 理想と現実の区別がつかない彼女
憶測はさておき、問題は彼女が自分の理想を押し付けていることだ。V系が好きだから彼氏もV系だったらいいのにという考え方を否定はしない。かくいう筆者は、どうせならグラビアアイドルの原幹恵さんと付き合いたいが、それは無理な話。
こんな人と付き合ってみたいなと悶々としながら、現実世界で自分にフィットする女性がいればそれで十分ではないか。100点を求めちゃイカンよ。どうせ時間がたてば、様々なことがわかり、90点、80点、70点と下がっていくものなのだから。
下がったら後は自分がどこまで許せるか。90点で別れる人もいるし、50点でも付き合い付き合い続ける人もいる。
付き合い始めはどんなカップルでも100点満点の彼氏・彼女。時間が経った今、交際相手をジャッジするなら何点ですか？
件のカップルは最終的に仲直りして帰って行ったが、あまりに理想を追求しすぎると逃げられるのがオチ。不満はあるでしょうが、どうか100点を求めないで頂きたいものです。（近藤）
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